ひとり終活大全#24Photo:BBuilder/gettyimages

自分が死んだら、財産はこの人に譲りたい。そんな願いがあっても、相続には法律で決められた厳格なルールがある。おひとりさまが相続人以外に財産を残したいなどの希望がある場合は、事前の準備が必須だ。特集『ひとり終活大全』(全24回)の最終回では、おひとりさまの願いをかなえる「財産の残し方」を解説する。(ダイヤモンド編集部)

「週刊ダイヤモンド」2022年7月16日・23日合併号の第1特集を基に再編集。肩書や数値など情報は雑誌掲載時のもの。

遺言書がなければ相続人以外に財産は残せない
相続人全員が同意しても相続はNGに

 相続人になることができる人は、法律で厳格に決まっている。

 この人に財産を残したいという希望があったとしても、相続人ではない場合、遺言書がなければその願いはかなわない。

 女性のおひとりさまの場合、仲の良かっためいに相続させたいと考えるケースがしばしばある。

 しかし、めいの親である自分の兄弟姉妹が健在の場合は、めいは相続人になれない。遺言書がなければ、たとえ遺産分割協議で相続人全員がめいの相続に同意したとしても、相続人ではないめいが相続することはNGなのだ。

 かわいそうだからといったん相続した親族がめいに財産を渡してしまうと、めいに多額の贈与税が課されてしまうことすらある。

 次ページでは、おひとりさまの願いをかなえる「財産の残し方」を解説する。