医薬品業界で働く科学者のベッキー・フィリップスさん(34)は職探しをしていたとき、求人広告を見て、面白そうだと思いながら応募を見送ったことがある。原因は「ペースの速い環境」というフレーズだ。「『ペースの速い』はプロジェクトをどんどん進めるとか、仕事が楽しいという印象を与えることが多い」とフィリップスさんは言う。「でも実際にはワークライフバランスがないと言っているだけだと思う」やりがいがあって、だいたい9時から5時で終わる仕事を見つけたい――「クワイエット・クイッティング(静かな退職)」や「アンチハッスル」と呼ばれる働き方だ――を求める声が増す中、多くの求職者は過剰な労働を求められる可能性を示唆する危険信号だとする求人情報のフレーズに注目している。
「仕事も遊びも全力の人求む」で応募者来たらず
がんばり過ぎを避ける風潮が強まる中、求職者の中には求人情報の遠回しの表現に注目する人も
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