ようやく報われるときが来た。過去10年以上にわたり低金利に苦しんだのは貯蓄者だけではない。一部の資産運用会社も苦しんできた。だが、その時代は終わりを告げた。米連邦準備制度理事会(FRB)は2008年に政策金利を迅速に引き下げると、一時的な中断を除き、今年初めまで事実上のゼロ金利政策を維持してきた。金利があまりにも低いため、資産運用会社はマネー・マーケット・ファンド(短期金融資産投資信託、MMF)の手数料の大部分について、免除せざるを得なかった。運用会社が手数料を徴収していれば、投資家がマイナスリターンに見舞われることも多かったはずだ。米投資信託協会(ICI)によると、資産運用会社は09年から21年にかけて、530億ドル(約7兆8000億円)以上の手数料を免除した。