不安や悩みが尽きない。寝る前にイヤなことを思い出して、眠れなくなるなんてことも……。そこで参考にしたいのが、増刷を重ねて好評多々の感動小説『精神科医Tomyが教える 心の荷物の手放し方』(ダイヤモンド社)だ。ゲイのカミングアウト、パートナーとの死別、うつ病の発症……苦しんだ末にたどり着いた、自分らしさに裏づけられた説得力ある言葉。とても読みやすいオムニバス形式の8つのショートストーリーは、ふと心が落ち込んだとき、そっと心の荷物を手放すための優しい言葉を授けてくれる。voicy「精神科医Tomy きょうのひとこと」の心がスッと軽くなる“言葉の精神安定剤”で、気分はスッキリ、今日がラクになる!

【精神科医が教える】年齢を重ねるほど陥りがちなワナ…大きな悩みはないけれど“心が沈みがちな人”の根本原因

同じような毎日になっていませんか?

若い頃は、学校があり、部活があり、バイトがあり、デートがありと、当たり前のように生活にメリハリがついていました。

それが社会人になると自宅と勤務先を往復するばかりの日々になったりして、いつの間にか代わり映えしない同じような日々のくり返しになりがちです。

そのままの毎日だと、なんとなく無感情にもなりがち。積極的にイベントを設けて、自分で積極的に毎日にメリハリをつけることが、けっこう大事になってきます。

年をとるにつれて“腰が重くなる”

「今日はこれ、明日はこれ、週末はあれがある」なんて具合に、仕事以外のイベントがあると、生活に張り合いが生まれ、心がワクワクしやすくなりますからね。

子育てをしている人であれば外出する機会も多く、なにかと慌ただしいかもしれません。しかし、それも一段落して人生の後半になるにしたがって、生活にメリハリがつかなくなりがちなんですね。

そして、新たにイベントを入れたり、入れられたりするのが、なんとなく億劫になりがちでもあるんです。誰かに誘われたとしても、なんかめんどくさく感じちゃって、やんわりと断ったりして…。

月1回でさえイベントがない…

そうすると、さらに生活にメリハリがなくなって、ぼんやりとした毎日が続き、さらに新しいことをはじめる気力も失せていきがちです。

誰かと会食するのも、若い頃はしょっちゅうだったのに、いまは月に1回か2回あるかないか、それさえもない人も多いでしょう。だから、「普段やらないようなことを、わざわざやってみよう」と、たまには自分からイベントをつくってあげるといいんです。

もちろん、自分が興味のあることをやってみるのがいいんですが、なかなかそういうことが見つからない人も多いでしょう。そういう人は、たいして興味があるわけじゃないけれど、やったことがないから、ちょっとやってみようということにもトライしてみるといいかもしれません。

受け身の生活になっていませんか?

重くなった腰を上げるために、多少抵抗感があることにも、メリハリをつけるためのイベントとしてトライしてみるのです。以前やったことあるけれど、最近やってないことでもいいでしょう。

毎日にメリハリがない人は、生活が受動的になりすぎかもしれません。そうなると、なんとなくワクワクした感情から遠ざかって、無感情な気分に陥りがちです。

月に1回でもいいですから、自分から積極的にイベントを組んでみると、新鮮な変化を体感できて、いい刺激になると思います。

本稿は『精神科医Tomyが教える 心の荷物の手放し方』(ダイヤモンド社)の著者が日々お届けする“心のサプリメント”です。