トップ5のうち3社が小売業
女性に人気のアパレル企業も

 2位は、子供向けの絵本読み放題アプリや知育アプリを手掛けるアイフリークモバイルで、平均年収は303.7万円だった。2021年のランキングでは1位で平均年収295.6万円だったが、2.7%増えた。21年6月1日付で連結子会社のリアリゼーションを吸収合併し、従業員が前年度に比べ50人増えて420人となった影響も考えられる。

 3位は、ネイルサロンをチェーン展開するコンヴァノで、平均年収は316.2万円だった。従業員の平均年齢は27.7歳で、今回のランキング(完全版)で取り上げた1000社の中でも3番目に若い。同社は「FAST NAIL(ファストネイル)」やその姉妹ブランドを含めて東京23区の他、大阪や福岡など全国で62店舗を運営している。ネイルサロンという事業の特質上、従業員は女性が多く、結婚や出産などによる離職率が高いという。そのため、人材育成や長く働きやすい環境整備などが急務となっている。

 4位は衣料やアクセサリーの輸出入や小売りを手掛けるバロックジャパンリミテッドで、平均年収は319.0万円。従業員数は1395人で、平均年齢は29.8歳と若い。「MOUSSY」や「SLY」など20~40代の女性を中心に人気のブランドを、駅チカのファッションビルなどに店舗展開している。直近の通期業績はコロナ禍による影響を引き続き受けているものの、外出する人が増え、EC(ネット通販)も好調で、前年比では増収増益となった。

 5位はヤマノホールディングスで、平均年収は327.6万円だった。同社は、和装品や洋装品などの加工・販売の他、美容室やネイルサロンの運営も行っている。20年3月に子会社化した学習塾「マンツーマンアカデミー」の事業は堅調な一方、美容室やネイルサロンなどの美容事業は10店舗を閉店するなど厳しい状況となっている。

 ランキングの完全版では、6位以下の全1000社を掲載している。平均年収が400万円未満の55社の傾向も業種別に分析しているので、ぜひチェックしてみてほしい。

(ダイヤモンド編集部 宝金奏恵)

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