米半導体大手クアルコムは、実入りのいいアップルの「iPhone(アイフォーン)」向け事業をまだしばらくは維持することになる。良くも悪くもだ。クアルコムは2日午後に行った7-9月期(第4四半期)決算電話会見で、同社のモデム用半導体チップが2023年秋に発表される見込みの次世代iPhoneの「大部分」に搭載される見通しだと明らかにした。23年には新型iPhoneのモデムの20%にしかチップを供給しなくなるとの以前の見通しから一変した。しかし、このニュースはさほど意外ではなかった。アップルのサプライチェーン(供給網)の有力アナリストは6月、アップルのモデム内製の取り組みが暗礁に乗り上げ、23年発表のiPhoneには間に合わない公算が大きいとの見通しを示していた。