半導体業界は猛スピードでの増産から一転して、コスト削減へと急ハンドルを切った。業界全般に需要低迷が広がっており、新型コロナウイルス禍の爆発的な成長から調整を迫られている。ここ数週間には、採用凍結や人員削減、設備投資計画の引き下げ、生産縮小、業績見通しの下方修正などの発表が相次いだ。スマートフォン向け半導体大手のクアルコムは2日、一部分野での支出削減や採用凍結を明らかにした。同時に示した10-12月期の業績見通しも悲観的な内容で、クリスティアーノ・アモン最高経営責任者(CEO)は「必要に応じてさらなる費用削減を行う」と述べた。インテルも先頃、具体的な規模は明らかにしていないものの、人員削減を行う方針を発表。2025年までに最大で年間100億ドル(約1兆4700億円)の削減を目指しており、人員整理もその一環だ。