金融機関や自治体からの書類、郵便物、クーポン、子どもが持ち帰るプリント類……。「紙」は毎日、怒涛のように家に入ってきます。いったい、取っておくべき紙はどれなのか? そして、それをどう整理すればよいのか?「とりあえず取っておく」と、「肝心な時に出てこない」「いつの間にか期限が切れていた」「大事な書類を失くして、お金や信頼を失くす」などの悲劇が起こります。紙には、財産や信用に直結するものもあります。人生により大きな影響を与えるのは、実は「モノ」よりも「紙」の片づけです。「もっと早く知りたかった!」とメディアでも大反響の、片づけアドバイザー・石阪京子先生の最新刊「人生が変わる 紙片づけ!」から抜粋して、ご紹介します。

【紙片づけ】<br />「重要そうに見えるけど捨てていい紙&書類」ベスト3Photo: Adobe Stock

自治体からの「防災ブック」は取っておくより、即対策を

 片づけレッスンに伺うと、必ず出てくる紙があります。チラシやレシートなどはもちろんですが、「え、これも捨てていいんですか?」と驚かれがちな、実は捨てても問題ないトップ3をこちらの連載で3回にわたり紹介しています。前回前々回で、トップ2の「住宅関係の書類一式」、「携帯ショップの紙袋一式」について説明しました。

 そしてもう1つ、捨ててもいいのに多くのご家庭に置いてあるのは「自治体からの防災BOOK」です。

 自治体から地震や災害時の対応などについて書かれた防災ガイドブックなどが送られてくることがありますね。インターネットでも確認できる情報が多いですが、表紙に「保存版」と書かれているからと、とりあえず反射的に保管しておられる方は多いと思います。

 ですが、防災ガイドブックの目的は、災害時に困らないように備えるためです。いざ地震が起きた時、倒れた本棚から冊子を取り出して、内容を確認しますか?

 ですから、まずは、中身を読みましょう。お住まいの地域の避難場所を確認し、水害の危険性がある場所なら、火災保険で水災にも備えておかなければ心配です。また、災害時の家族との緊急連絡方法を確認し、災害時のアプリもダウンロードしておきましょう。

 人が生きるために必要な水は、1日1人3リットルです。拙著『これが最後の片づけ!』の災害備蓄リストなどを参考に事前準備をしておきましょう。

 防災ガイドブックは、災害に備えるきっかけをくれるもの。冊子を残して安心するのではなく、災害が起こったときの準備を、今すぐしておきましょう。

*本記事は、石阪京子著「人生が変わる 紙片づけ!」の中から、抜粋・編集したものです。