強い株ランキング#4Photo:Klaus Vedfelt/gettyimages

特集『最新決算反映! 円安、インフレ、金利上昇に負けない 強い株ランキング』(全6回)の#4では、期初予想に対する「上方修正率」ランキングを発表。「来期の市場予想が増益」など複数の条件を付けたが、リオープニング関連や円安の恩恵を受ける自動車など、業績モメンタムが強い企業がそろった。企業側からすると「下方修正だけは避けたい」というのが本音。期中の早い段階での上方修正は業績に対する強い自信の表明の可能性が高く、「再上振れ」も期待できるはずだ。(ダイヤモンド編集部 篭島裕亮)

「上方修正」は自信の表明
業績に勢いのある株に照準

「期中の早い段階での上方修正は業績に対する自信の表明」――。なぜならば、多くの企業にとって「下方修正だけは避けたい」というのが本音であり、業績に確信が持てないと上方修正に踏み切らないからだ。

 投資という視点で見ると、上方修正の発表で「株価がすでに上昇しているのでは……」という考えもあるだろう。だが過去を振り返ると、早い段階で上方修正を発表した企業は業績に勢いがあるため、2回目、3回目の上方修正を期待できるケースが多い。

 例えば、2020、21年度に株価が大きく上昇した日本郵船の場合、各年度において上方修正を4回ずつ発表している。株価は業績の上方修正が発表されるたびに大きく上昇した。

 なぜ何度も上方修正を繰り返すのか。

 上方修正を発表した企業であっても、会社計画に対して「未達」になることは避けたい。そのため、上方修正幅が保守的になっていることが多いからだ。

 そこで本特集#4では「期初予想の当期利益に対する上方修正率ランキング」を作成。「市場予想が来期も増益」など複数のスクリーニング条件を付けて、一過性の上方修正株を除く工夫をしている。

 ランキングにはリオープニング関連だけでなく、世界で活躍するメーカーも登場。想定為替レートが保守的で、足元の為替水準であれば業績を大きく押し上げる企業も目立つ。

 本特集#3『「上方修正」が期待できる株ランキング【最新70社】14位サンリオ、1位は?』でも解説したように、投資において大事なのは今後の業績がどうなるかである。業績に勢いがある旬の企業から、気になる銘柄をぜひ見つけてほしい。