11月の米雇用統計が堅調だったことを受け、米連邦準備制度理事会(FRB)は今月の会合で政策金利を0.5ポイント引き上げる姿勢を維持するとみられる。来年前半には金利を5%を上回る水準に引き上げる見通しも強まった。FRB高官はこのところ、高止まりするインフレの低下に向けて、経済活動と雇用を抑制する水準まで金利を引き上げ、かつ維持する意向を示している。今回の統計では、雇用の力強さと賃金の大幅な伸びが継続していることが示され、FRBにとっては懸念材料が残った。FRBは物価と賃金の上昇が経済全体に定着するのを防ぎたい考えで、雇用と賃金の双方を抑制することを目指している。労働省が2日発表した11月の雇用統計によると、非農業部門就業者数は前月比で26万3000人増加した。失業率は横ばいの3.7%だった。一方、ここ数カ月で賃金上昇が加速していることが同時に発表されたデータ修正で示され、FRBの警戒が強まる可能性がある。11月までの3カ月の平均時給は年率5.8%上昇。10月までの3カ月は3.9%上昇だった。
米雇用なお堅調、FRBは0.5ポイント利上げへ
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