インフレ率はなぜ2%程度でなければならないのか。インフレ率が中央銀行当局者の好む目標値を頑なに下回っていた頃、彼らにつきまとっていた問題だ。今、この問いを改めて考え直しても意味がありそうだ。この1週間、インフレがようやく低下傾向にあることを示唆するデータが相次いで発表された。米連邦準備制度理事会(FRB)がインフレ指標として重視する食品とエネルギーを除く個人消費支出(PCE)価格指数は、前月比の伸びが今年に入ってから2番目に小幅なものとなった。個人消費が急増し、雇用の拡大が続いているにもかかわらずだ。一方、ユーロ圏のインフレ率は11月に10%に低下し、10月の10.6%がピークであったことが示唆された。
インフレ率2%にこだわる必要はあるのか
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