東京・吉祥寺を中心に都内に展開する進学塾VAMOSは、「入塾テストなし・先着順」で生徒を選抜しないが、「普通の子ども」を有名難関校に続々と合格させると話題の塾だ。子どもの特徴を最大限に生かして学力を伸ばす「ロジカルで科学的な学習法」が、圧倒的な支持を集めている。VAMOSの代表である富永雄輔氏の最新刊『ひとりっ子の学力の伸ばし方』(ダイヤモンド社)から、「理科に対する苦手意識を解消するコツ」について、一部を抜粋して紹介する。

子どもの「理科への苦手意識」を解消するオススメ勉強法Photo: Adobe Stock

タブレットや図鑑で視覚的に覚える

 理科には計算問題があるため、なんとなく暗記は必要のない教科であるかのように思われがちです。

 確かに、理科は社会と比べて、はるかに覚えることが少ない教科です。でも、どんなに少なくても覚えなくてはならないことはあるのです。

 逆に言うと、覚えることをしっかりやればある程度の点は取れます。社会に比べて「絵」の暗記が必要なので、タブレットや図鑑を使って視覚的に学習しましょう

「実験動画」が理科力アップのカギ

 ありがたいことに、手軽に視聴できるオンラインの教材がどんどん増えています。なかでも、子どもの学習に高い効果を示すのが「実験もの」の動画です。これらの活用によって、理科が苦手な子どもたちが大きく変わる可能性があります。

 これまで、理科はコツコツ学ぶ座学のイメージがありました。たまに学校の授業で実験があったとしても、なかなか子どもの興味を喚起するには至りませんでした。

 というのも、その実験自体がつまらなかったからです。まず、先生の説明がわかりにくいし、聞こえにくい。一番前の席でもない限り、実験している先生の手元がよく見えない。ほかの子としゃべってしまったりして、気が散る。

 こうして、ほとんどの実験授業は、子どもたちになんのインパクトも与えず、相変わらず理科は苦手な教科であり続けたわけです。

 ところが、今、塾の人気講師や専門家、東大生などいろいろな人がアップしている実験動画は、高品質のものがたくさんあり、大人が見ても充分に楽しめるレベルです。私も大好きで、感心しながら見ています。

 オンラインの環境を整えてあげやすいひとりっ子は、こうした恩恵にあずかれる確率も高いはずです。いい動画を選んで、どんどん見せてあげましょう。親子で一緒に楽しむのもいいでしょう。

 理科が苦手だからと家庭教師をつけるより、こうした教材を活用したほうが、ずっと効率的だと私は思っています。

(本稿は、『ひとりっ子の学力の伸ばし方』からの抜粋・編集したものです)