開成、麻布、桜蔭、雙葉、筑駒、渋幕……東京・吉祥寺を中心に都内に展開する進学塾VAMOSは、「入塾テストなし・先着順」で生徒を選抜しないが、「普通の子ども」を有名難関校に続々と合格させると話題の塾だ。子どもの特徴を最大限に生かして学力を伸ばす「ロジカルで科学的な学習法」が、圧倒的な支持を集めている。本稿では、VAMOSの代表である富永雄輔氏の最新刊『ひとりっ子の学力の伸ばし方』(ダイヤモンド社)から特別に一部を抜粋して、「論理的思考力を伸ばす学習法」を紹介する。
「ロジカルな思考力」の鍛え方
国語力はすべての科目に必要で、その核となるのがロジカルな思考力です。算数でも、一定のレベルを超えると、国語的なロジカルシンキングが求められます。
そうしたロジカルな思考力を伸ばすのは、「読んで・考えて・書く」というプロセスです。この作業をひたすら繰り返すことで、ロジカルな思考力は育っていきます。
私が見ている限りでも、優秀な子どもたちは、意識せずともどこかの段階で必ずこの訓練をしています。ロジカルな思考力は持って生まれたセンスなどではなく、訓練で身についていくものです。
本を読んで感想を書かせる
具体的には、読書感想文などを数多くやらせるといいでしょう。もちろん、最初から上手くいくわけではありません。子どもなりに読んで考えて書いてみたものの、大人から見れば的外れなこともたくさんあります。
しかし、大事なのは、それが正解か不正解かではなく、いかにプロセスを繰り返したかです。つまり、考える訓練をしたかどうかです。
手間がかけられるひとりっ子の親は、子どもが書いたものを見て、「そうじゃなくてこうしたほうがいいよ」と、プロセスを教えてしまいます。すると、その子はもう自分で考えることをやめてしまうのです。
確かに、「わが子が考えて出した答えがおかしい」というのは、落ち着かない気持ちになるでしょう。でも、それは大きく成長するための重要なステップです。そのステップを踏んでいること自体を喜んで見守りましょう。
(本稿は、『ひとりっ子の学力の伸ばし方』からの抜粋・編集したものです)