楽天も三菱UFJもBaaSに本腰か

「BaaS」とは、簡単に言えば、「銀行が行う決済・預金・融資などの金融サービスを、御社でも使えるようにアレンジしてあげます」というところ。新しく銀行を開業するのはとてつもなく大変だが、既存の銀行から中身を借りて始めればコストもさほどかからない。

　BaaSに参入する銀行は増えており、その一つが楽天だ。第一生命と「楽天銀行 第一生命支店」をスタートした。

　こちらは名前の通り楽天銀行色が強く、強みはやはり楽天ポイントが貯まることだ。24年春開業予定の「JRE BANK」も同じくBaaSの活用だ。

　大手銀行も手をこまねいているわけではなく、NTTドコモの「dスマートバンク」は三菱UFJ銀行の銀行機能を使う。入り口はドコモのアプリだが、口座入金には三菱UFJ銀のスーパー普通預金（メインバンク プラス）開設が必要となる。ATMも、同行のATMネットワークが使える。

「dスマートバンク」独自のメリットは、ドコモ携帯やドコモ光、ドコモ電気料金、dカードの引き落とし口座に指定することで、dポイントが貯まることだ。ただし、すでに三菱UFJ銀のPontaが貯まるサービスを申し込んでいる場合は、重複して貯めることはできない。「dスマートバンク」は、あくまでdポイントを貯めたいドコモユーザー向けといえるだろう。