トヨタ自動車の新トップは電気自動車(EV)に関して重大な決断を下す必要がある。トヨタは26日、4月1日付けで豊田章男社長が会長となり、現在、高級車ブランド「レクサス」のトップを務める佐藤恒治氏が社長兼最高経営責任者(CEO)に就任すると発表した。社長の交代は予想外で、現会長の内山田竹志氏が退任を決めたことに伴うものだ。ハイブリッド車「プリウス」の生みの親として知られる内山田氏は、退任の理由について「世代交代」の必要性に触れた。トヨタが新たな発想を必要とすることは確かだろう。社内からのトップ起用は最善の選択肢ではないかもしれないが、「トヨタ方式」でカルト的な地位を築いた経営文化を誇る同社にとっては、おそらく不可避だった。