習近平の「毛沢東超え」と
岸田文雄の「安倍晋三超え」
「近頃、永田町でよく耳にするのが、『習近平の毛沢東超え、岸田文雄の安倍晋三超え』という言葉です」
筆者にこう語るのは、元共同通信編集局長で政治ジャーナリストの後藤謙次氏だ。
言い得て妙である。2022年10月、中国共産党大会で総書記として異例の3選を果たし、毛沢東を超える1強体制を築いた習近平総書記はもちろん、岸田首相も、1強状態で長期政権を維持した、あの安倍元首相ですら成し得なかった防衛費の大幅な増額、次元の異なる少子化対策、そして原発の積極的な利用などを、今の国会で前に推し進めようとしている。
その意味では、確かにそうなのだが、習近平総書記と岸田首相ともに、大きな誤算に直面している。