インテルが手をこまねいていたと責めることはできない。インテルが昨年初めに、野心的――かつ巨額の支出を伴う――再建計画の概要を明らかにして以降、高額な配当の原資確保を巡り疑問の声が上がっていた。同社の競争力や、今も半導体の売り上げの大半を生み出しているパソコン市場の縮小が懸念されて株価はさらに下落したため、配当はなおさら気前の良い印象を与えていた。ファクトセットによると、同社の配当利回りは約5.6%に達し、S&P500種指数構成銘柄では14番目、ダウ工業株30種平均の構成銘柄ではベライゾンに次ぐ2番目の高さとなっていた。減配が最後の手段の一つだったことは明らかだ。実際、インテルは昨年2月のアナリストとの会合で再建計画にかかるコストの概要を説明する数週間前に、配当を5%増やしていた。先月の決算発表の電話会見では、デビッド・ジンズナー最高財務責任者(CFO)が「競争力のある配当の維持に注力」することを再確認した。しかしかつての景気の良さも今は昔、現金を燃焼して過去最大の設備投資を行っている同社はあらゆる手を検討しなければならない。同社は22日、配当を約3分の2減らし、年間配当を0.50ドルにすると発表した。これは同社が2008年に支払っていた水準とほぼ同じだ。当時の年間売上高は今の4割ほどで、営業利益は今の約4倍あった。