――筆者のマシュー・クローニグ氏は、大西洋評議会スコークロフト戦略・安全保障センターのシニアディレクターで、ジョージタウン大学の政治学教授。2017~21年に米国防総省の上級政策アドバイザーを努めた。 ***  バイデン政権は2022年に公表した核政策指針「核態勢の見直し(NPR)」の中で、米国の戦略における「核兵器の役割縮小」を約束した。米国の対抗勢力は異なる考えを持っている。ここ数日、米国と敵対する四つの核保有国すべてが核能力を急速に向上させていることが国際的なニュースとなっている。ロシア・イラン・北朝鮮・中国の4カ国だ。