もう1つ、チャットツールの活用法でおすすめなのが、わからないことや悩みを相談することです。

 テレワークでは、会社にいるときと違って、わからないことがあっても誰かに、「ちょっとすみません、これ聞いていいですか?」と気軽に聞きに行くことができません。電話をするにしても、相手が今、何をしているのかがわからないので、「今連絡したら迷惑かな?」と、聞くのをためらってしまいがちです。

 しかし、1人で、「ああでもない、こうでもない」と悩んでいる時間は本当にもったいない。悩み事こそチャットにどんどん投稿していくといいでしょう。

 誰かから反応があるまでは別のタスクを進めておくことができるからです。

 私たちはグループチャットのなかに「お悩み相談部屋」というトークルームを用意していて、手が空いている人が、質問に答えるようにしています。

 もしチャットで質問されたことがわからない場合も「わからないです」と反応しましょう。レスポンスがないと無視されているようで寂しいものです。これもオンラインコミュニケーションのポイントです。

チャットは絵文字を活用してこそ
真の実力を発揮する

 チャットを利用する際、ぜひ試してみてほしいことがあります。

 それは、絵文字の活用です。チャットにはいろいろな種類の絵文字があるのをご存じでしょうか。たとえば、マイクロソフトOfficeのTeamsには、豊富な絵文字が揃っています。Officeは、ビジネスで使うことを前提としたツールなのに、なぜこんなに絵文字があるのでしょうか。

 理由は、離れて仕事をしていると、メンバー間の感情の共有が難しくなるからです。たとえば、「わかりました」というテキストだけでは、相手がどんな思いでこの6文字を打ったのかがわかりません。もしかすると、「余計な仕事を頼んできて、まったくもう!」と怒っているのかもしれない……、と悪い想像が膨らむこともあります。

 でも、「わかりました」の後にOKサインの絵文字が入っていたらどうでしょう。少なくとも、「怒っていない」「気分を害していない」ということが伝わります。