タレントの山口もえさんと、芝浦工業大学教授でマーケティングアナリストの原田曜平さんには「同じ幼稚園の同級生」という意外なつながりがある。二人とも1977年生まれの45歳、ちょうど「団塊ジュニア」と言われる世代だ。人口が多く、就職氷河期を経験していて、時代の節目の世代と言われることも多い。社会の価値観が大きく変わりつつある中で、何を感じているのか。また、これから50代、60代をポジティブに迎えるための考え方の秘訣を語り合った。(タレント 山口もえ、芝浦工業大学教授 原田曜平、構成/ダイヤモンド編集部 宝金奏恵)
幼稚園の頃からかわいくて有名
ダンスをやりたくて入った芸能界
原田曜平さん(以下、原田) 幼稚園の同級生だったんですが、その頃の思い出ってありますか?
山口もえさん(以下、山口) 全然覚えてないです。覚えてますか?
原田 結構覚えています。本当、もえちゃんは、幼稚園の頃からかわいくて有名だったんですよ。もえちゃんがテレビのCMに出られたときに、地元の友達や母から「あれ、山口さんちのもえちゃんよ」って言われて思い出して。でも、なぜ芸能界入ったんですか?
山口 私はクラシックバレエをずっとやっていたんですけど、バレエをやめてダンス教室を探してたところ、今の事務所がダンスレッスン生を募集してたんです。でも、門をたたいたら芸能事務所で帰ろうと思ったんですけど、その日たまたま社長がいらっしゃって「うちはレッスンだけでもいいです。興味があればレッスンだけでも受けてください」っておっしゃってくださったんです。通い始めると、他のレッスン生たちがCMやドラマに出ていて楽しそうだなと思って私もCMのオーディションに行きました。人前に出るなんて苦手なタイプだったので、自分でもこの仕事をしてるのが不思議なくらいです。
原田 芸能の道一本で行こうっていうのは、すぐ思ったんですか?
山口 おみそのCMに出たとき、帰りにお土産で山ほどのおみそをいただいたんです。持って帰ったら、家族がすごく喜んでくれて、「この仕事、すてき」って思ったんです(笑)。それこそ、事務所のレッスンもダンスレッスン無料。CMのときいただいたおみそも無料…。私、無料に弱いんです(笑)。すてきなお仕事だなと思って、なんとなく始めたんですけど。大学4年生からもう忙しくなってそのまま芸能界に「就職」したという感じです。