山崎拓巳 著
かといってあなたは、できればリーダーと対立もしたくない。「やる価値がありますかね?」「コストに見合わなくないですか?」と言ってしまったら場が凍りつくのは目に見えている。
そこで対立しないためには、まずあなたの立ち位置を示すことです。
まず「確認ですが、最終的にどうなったらいいのでしょうか?」という言葉を投げかけます。“やりたくないわけではなく、私もそのゴールに向かっている仲間ですよ”と念を押すためです。
そして「先ほどのリーダーのプランはこうでしたよね」と確認した上で、「同じコストをかけて、さらに効果を上げる方法はないでしょうか」と投げかけてみます。
そうすればリーダーの提案を否定することなく、他のメンバーが新しいアイディアを出しやすい雰囲気になります。
大人の言い方:「コストに見合わないかもしれません」
↓
かわいい言い方:「さらに効果を上げる方法はないでしょうか?」
失敗を繰り返す部下を
劇的に変える一言
何回も同じことを言っているのに、部下や後輩が同じミスをくり返してしまう。かといって叱りつけたり、否定したりすれば、辞められてしまうかもしれない。だからはれ物に触るみたいに、ああしてね、こうしてね、とやさしく指導している。
それなのに、なかなか変わってくれない。どうしたらいいのでしょうか。悩む気持ちはわかります。
そんなときは、まず「変えたい」という気持ちを捨ててみましょう。「変えたい」と考えているときは、たいてい相手を「自分の仕事の理想」に合わせようとしているからです。ああしてね、こうしてねと指導し続けていると、その人にとっての問題の第一位は「あなたへの対応」になります。
おすすめなのは「私はどうしたらいいと思う?」と反対に投げかけてみることです。
本当に申し訳ない。私どうしたらいい? 責めたくないし、成長してほしいと思っているんだけれど、「私はどうしたらいいと思う?」そう言われると、立場が入れ替わります。
それまで上司であるあなたに向いていた目が、自分自身に向くようになり、自分の頭で考えて動く状態に切り替わるのです。
大人の言い方:「何回言えばわかるの?」
↓
かわいい言い方:「私はどうしたらいいと思う?」