三菱UFJ、みずほFG、三井住友銀行の「出戻り社員」対策が想像以上においしいワケPhoto:Diamond

メガバンク3行(三菱UFJ銀行、みずほフィナンシャルグループ〈FG〉、三井住友銀行)が、退職者交流サイトの立ち上げと出戻り社員の採用に踏み切りました。ついに「中途退職者=裏切り者」の意識を変えようとしているのです。「人手不足なんだから当たり前でしょ」と思った銀行業界以外の方、実は、あなたにとっても「おいしい話」かもしれません。(百年コンサルティング代表 鈴木貴博)

中途退職者=「裏切り者」は時代遅れ!
ついにメガバンクも姿勢をチェンジ

 メガバンク3行(三菱UFJ銀行、みずほFG、三井住友銀行)が相次いで退職者の交流サイトを立ち上げ、また、一度退職して銀行を離れた人を再び採用するカムバック採用(いわゆる“出戻り採用”)が活発になってきました。このことが銀行業界の常識を覆す施策として話題になっています。

 というのもメガバンクを中途で退職して外資系金融機関に移籍した行員は、これまで「裏切り者」呼ばわりされてきたからです。

 メガバンク以外でも、退職者のネットワークが活発な会社とそうではない会社があります。日本の大企業も退職者について「もう外部の他人だ」と冷たく捉える風土の会社と、離職した後も仲間だと考える会社に分かれるのです。

 退職者の交流ネットワークは、日本でもアルムナイ(卒業生)ネットワークと呼ばれることが定着しています。

 実は、「アルムナイネットワークが強いかどうか」が企業の命運を分ける時代がすぐそこまできています。さらに、アルムナイネットワークは個人が自分自身の転職を「成功」させるためにも重要なのです。