女優・広末涼子さんの不倫騒動を受け、夫のキャンドル・ジュン氏が6月18日に開いた会見は、異例ずくめといってもいい。その内容の多くが、マスコミに対する不信感と批判だった。(フリーライター 鎌田和歌)
マスメディアが追及される
「想定外」の会見
世の中には他に報道すべきニュースがいくらでもあるのに、芸能人の不倫ネタをいつまでも取り上げている――。そういった批判は承知の上で、キャンドル・ジュン氏の会見については言及しておきたいと感じた。
ジュン氏の会見は、これまでの形式的な会見とは違う、「想定外」なものだった。誰の想定外なのかというと、主にマスコミだ。
ネット上でマスコミが「マスゴミ」と揶揄(やゆ)されるようになって久しい。マスメディアは一昔前のように絶対的な「マス」ではないが、それでもマスメディアが良くも悪くも続けてきた慣習は残り続けている。
今回のジュン氏の会見は、マスメディアの慣習によって犠牲になってきた人たちの存在を、メディアや世間に突きつけてきたように思う。
いくつかの点を挙げて説明したい。