同様に、「書く仕事」の件で、相談を受けることって、よくあるんですね。これも、正直に僕の意見を伝えますが、ほんと、「この意見は絶対だ」とはならないように伝えています。

書影『結局、人の悩みは人間関係』(産業編集センター)『結局、人の悩みは人間関係』(産業編集センター)
林伸次 著

 例えばこの文章のように、僕、たまに偉そうなことを書いていますよね。でも別に、読んでいるあなたも、僕の文章を全部「その通り」とは思わないですよね。いろんな人のいろんな記事を読んでいて、「うーん、これは違うな」って思うことってしょっちゅうあると思います。

 そういう違う意見を知ることで、自分の意見が明らかになってくることってあります。自分の考え方を明確にするいいきっかけだと思うんです。でも、違う意見でも、意見を押しつけてこられると、困ってしまうんですよね。「絶対にそっちのほうがモテるから」とか「それがあなたにとっての本当の幸せなんだって」とかって押しつけられると嫌気がさします。

 アドバイスって難しいです。「本当にその人はそのアドバイスを必要としているのか?」「本当にそのアドバイスはその人のためになるのか?」を考える必要があると思います。つまり、本当に相手のことを考えられないなら、アドバイスなんてしないほうがいいってことなのかもしれませんね。