親ガチャ、学歴コンプ、ぼっち―デリケートな悩みは家族や友人に打ち明けづらく、辛い気持ちを抱えたまま諦めている人は多いのではないだろうか。元少年院の教官という異色の経歴をもつVTuber、犯罪学教室のかなえ先生の著書『人生がクソゲーだと思ったら読む本 生きづらい世の中の突破術』(小学館)は、これらの行き場のない悩みに寄り添い、突破のヒントを与えてくれるはずだ。本著より、人間関係の悩みに対する回答を一部抜粋・編集してお届けする。
受け身のコミュニケーションは
ストレスが溜まりがち
人間関係に
疲れやすいのは私だけ?
ただのスキル不足?
人間関係に疲れやすい主婦です。元々人付き合いが苦手なのですが、子どもの幼稚園のママ友だったり、義理の両親、パート先の同僚、さらにはご近所さんなどの関わる人が増えてきて徐々にしんどくなっています。別に相手から何かされたわけじゃないものの、ひとりになりたい衝動にかられて、ときどき家出をしたくなります。これは私に原因があるのでしょうか?この人間関係を続けていいのか、不安です。
<回答>
疲れた自分を抱きしめて。
アナタの抱える悩みは
全くおかしいものではない!
これ、意外と深刻な悩みです。まず伝えたいのは、世の中には人間関係に疲れやすい人がアナタ以外にも多くいるということです。これは「疲れている人もいるのだから我慢しろ」というニュアンスではなく「人間関係に疲れやすいアナタは変ではないよ」という意味で受け取ってください。
そもそも人間関係は誰かと繋がれているという安心感や新たな価値観の発見などの効果が得られる一方で、誤解や過度な気遣いなどによる精神的な疲労も生んでしまいます。特にストレスの多い人間関係を続けていると、ゆっくりと心の健康がむしばまれていき、メンタルの不調に繋がることもあります。
相手は自分とは違う他人ですから、距離感や価値観も異なります。そのため、ある程度同質性の高い集団に属していたとしても、細かい違和感や差異などに敏感な人にとっては人間関係を維持するだけでも大きな負担になるでしょう。
今回の相談者の場合、元々人付き合いが苦手とのことです。
人付き合いが苦手な人の特徴としては、相手の話に合わせてばかりで自分の思ったことをなかなか言えない性格だったり、過度に他人からの評価が気になってしまう性格だったりなど、自分から何か相手に発信することがそもそも苦手な人が多い印象です。
わかりやすく説明すると、双方向的コミュニケーション場面において受信過多な人ほど人付き合いが苦手なことが多いというものです。このような人は、発信したいことがあっても、どう発信して良いかわからない、もしくは発信を我慢してしまうことによるストレスを抱えてしまっているように思います。