ほのぼの家族写真コンクールのはずが炎上!こども家庭庁の「注文の多い作品例」に批判こどもまんなか家族の日写真コンクールの応募サイトより

「家族の絆」を行政が押し付けるな――。そんな批判が噴出したのが、こども家庭庁が告知した「『家族の日』写真コンクール」だ。ほのぼのした家族写真を募るはずのコンクールが、なぜ炎上したのか。(フリーライター 鎌田和歌)

行政が家庭のあるべき姿を押し付けようとしている
同庁への不信感

『こどもまんなか「家族の日」写真コンクールを開催します!』

 こんな告知をこども家庭庁のX(旧ツイッター)アカウントが投稿したのは8月3日のこと(投稿はこちら)。

 3つのテーマで写真を募集しているとし、笑顔の子どもたちが祖母と思われる女性に抱っこされる写真や、誘導されて車道を渡る子どもたちの写真が寄せられていた。

 一見なんということのない告知に見えるが、これが炎上した。8月10日の12時時点で約5600回再投稿(ツイッターがXに名称が変わったことで、リツイートもRepostといった呼び方に変更されている)されているが、このうちの5178件が引用による再投稿であり、大部分が批判的意見という大変な燃えっぷりである。

 批判の多くは、行政があるべき家庭の姿を決め、それを押し付けようとしているというものだが、その背景にはこども家庭庁がスタートしたときからある、同庁への不信感があるだろう。

「こどもまんなか」と言いながら「こども庁」ではなく「こども家庭庁」と「家庭」が真ん中に入ったことでも、あきれたという声が聞かれていたのだ。