値上げ時代の値下げパターン(2)
「多くの品目数」「日用品」を値下げ
さて、このような状況下で実はもう一つ、別のタイプの値下げのニュースが見られます。
アイリスオーヤマは昨年、生活応援宣言をして約500品目を値下げしました。これが、今年1月で終わる予定だったのが、5月末まで延長されました。ニトリではこの8月から9月25日まで家具600アイテム、インテリア用品1100アイテムの値下げキャンペーンを行っています。イケアも2023年の新商品に値ごろな商品が増えたと話題です。イケアでは、グローバルな値下げと販促活動で収益が改善したと公表しています。
これらの事例に共通することが、二つあります。
一つは、対象となる品目数が多いこと。なか卯が親子丼限定とか、マクドナルドがポテトだけといった形でピンポイントに値下げを絞り込んでいるのとは対照的です。そしてもう一つは、扱っているものが日用品だという点です。
私はこのタイプの値下げの背景に、実は中国の景気減速が関係しているのだろうとにらんでいます。