自分の価値観に振りまわされないようになると、悩まないしあわせな人生が広がっていきます。価値観も、消そうとするのではなく、うまく使うことが大切なのです。
たとえば、恋人のことが好きすぎる人は、好きすぎて振りまわされたりもします。振りまわされるから、苦しくなるのです。
この状況を俯瞰して見ていくと、「恋人とは、結婚しない限り別れるもの」「結婚しても、別れを迎えるときがある」「結婚していても、最後には死によって別れがやってくる」「どんなに好きでも、仲がよくても、いつかは誰もが別れを迎えるもの。じたばたしても仕方ないんだ」ということに気づけるはずです。
こうして俯瞰することができると、「恋人を失ったら人生がおしまいだ」という状況から、「好き」という気持ちを楽しむ余裕が生まれます。そうなることで、悩みから抜け出せるのです。
「現実は思い通りにはならない」という発想は、思い込みです。ですから、「現実が思い通りにならない」と騒ぐのではなく、「現実はただあるだけ」ととらえてみてはどうでしょうか。きっと気持ちがラクになるはずです。
森優洵 著
「現実が思い通りにならない!」と思い込んでいると、不快な思いだけが発生します。この気持ちを強く持っている人は、「現実はただあるだけ」と理解して受けとめるようにしましょう。気持ちがラクになると、不快な思いも確実に減っていきます。「思い通りにならない」という要素を正確に見ていくと、現実は思い通りに変わります。
その前に、まずは、「自分が現実をどのようにとらえているのか?」ということから理解していきましょう。
わたしたちは、事実を事実としてとらえられません。悩んでいる人から反感を買うかもしれませんが、じつは、「問題」は存在していないのです。どんな出来事も、ただ存在しているだけ。ただ、自分がそれを「問題」と認知しているから問題になるのです。解決したいことがあるなら、まずは事実を理解するところからはじめましょう。