もちろん、この考え方自体が間違っているわけではありません。ただ、それでは現実を変えられない、越えられない壁があるのです。そして、その壁を越えるために必要なのは、ネガティブな感情を正しく理解し、根本から受け入れることです。
ネガティブな感情とは、不快な感情とも言い換えることができます。不快な感情を正しく理解して受け入れることで、いままで変化しなかった人の現実までも激変し、なおかつ元に戻らないということが起きていくのです。
ネガティブな感情を理解して受け入れられるようになると、現実が望むほうへ大きく変わっていきます。そうすると、不快な感情に対する間違った扱い方が、大きな不幸を生み出していることに気づけるはずです。これが、現代の社会問題の背景にある、ひとつの要因です。
「不快な感情を抱くと不幸になる」「快楽感情を持つと幸福になる」のように、快楽感情と不快な感情という、二極化した思考だけで考えないように してください。
大切なものを手に入れたい気持ちに
囚われていることが不快を生む
●不快な感情は、消そうとしても消えない
●消そうとすると、ますます大きくなってしまう
これが、不快感情の大きな特徴です。人はつい、ネガティブな感情を消そうとしています。でもこれは、じつはまったくの逆効果。このことを理解しているのか、していないのかでは、結果に大きな差が出ます。
●不快な感情とは戦わない
●不快な感情とは仲良くする
ということが大切なのです。
そうはいっても「本当に不快な感情とは戦わないようにできるのかな?」「どうやったら、仲良くすることができるのかな?」と思ってしまう人が多いでしょう。
ところが、じつはそれほど難しいことではありません。ただ、「理解」をすればいいのです。不快な感情にも目的があります。「なぜ不快な感情を感じているのか?」「なぜ不快な感情が必要なのか?」。そうやって不快な感情が生まれる目的を知り、理解することが大切なのです。そうすれば、不快な感情は自分の味方であるということが、自然にわかってくるでしょう。
不快な感情は、「自分が大切にしているものを得たい」という目標のために、「なんとかして手に入れたい」と思って行動をうながすために自分自身がつくり出している感情です。