「勝ち組企業」キーエンスは
平均年収2000万円超!

 今回は、上場企業の有価証券報告書に記載された平均年収のデータを使って「年収が高い電機・電子部品メーカーランキング」を作成した。本社所在地はダイヤモンド社企業情報部調べ。単体の従業員数が100人未満の企業は除外している。対象期間は2021年4月期~22年3月期。

 なお、対象企業には半導体関連装置や家電・調理器具などのメーカーも含まれている。ランキング上位に入った企業の顔触れは、どうなっているのか。早速、ランキングを見ていこう。

 1位は言わずと知れた高年収企業、キーエンスだ。平均年収は2182.7万円、平均年齢は36.1歳となっている。

 キーエンスは測定器・画像処理機器・センサーなどを扱っているが、あえて自社工場を持たずに製造を外部委託する「ファブレス」方式を採用している。また、販売会社や代理店などに営業を委託せず、営業活動を社員のみで行う「直販体制」を採っている。

 営業活動においても取引に関係ない要素を排除し、顧客とフェアな関係性を築くために「接待は原則禁止」「手土産は受け取らない」といった“鉄則”を設けている。

 こうしたビジネスモデルやさまざまな取り組みの結果、直近の24年3月期第1四半期の業績は、売上高が約2223億円(前年同期比15.8%増)、営業利益が約1113億円(同8.2%増)、売上高営業利益率は約50%と極めて高い水準をたたき出している。

 合理性を徹底的に追求した営業体制を敷いていることが、高い利益率を実現し、ひいては従業員に高給を支払える秘訣なのである。