1on1でフォローしてもらいながら
仕事の成功体験を実感

 今年(2023年)4月に昇格したばかりの板橋直也マネジャーを紹介しよう。

 金融業界出身で、トップダウンの風土を経験したあとで、リクルートに転職した。

「『人の力を最大化していくような組織をつくりたい』と入社したときから言っていたのですが、研修の企画を任されたときには驚きました」(板橋さん)

 研修企画を実現できたのも、1on1の効果が大きいようだ。

「やったことのない仕事で不安でしたが、週1の1on1のなかで、モチベーションはどう?などと、マネジャーが気にかけてくれているのがよくわかりました。研修の中身を具体的に相談したこともあれば、その研修の目的は何かという問いかけに答えることもありました。1on1は貴重な時間でした」(板橋さん)

 板橋さんが任される仕事も、チーム単位の研修から、グループ単位、組織横断的なプロジェクトなどと進化し、難易度も上がっていった。

「方法については、自分にかなり任されていたと感じます。挑戦によって、自分の持ち味を意識するようになりました」(板橋さん)

 板橋さんは、現在は、別の転職支援サービスのグループマネジャーを務める。

「メンバーには、自分よりキャリアが長く、クオリティの高い仕事をされている方もいて、自分に何ができるのか、試行錯誤と内省を繰り返しています。先日、グループ研修で、自分史として過去をとらえ直すようなワークを行ったのですが、自分にとってもメンバーにとっても、自分の持ち味を見つめ直す機会になりました。違う角度からみてみるというのも大事だと思いました」(板橋さん)

 1on1をメンバーとして経験した者がマネジャーになり、さらに深化させていく。メンバーの持ち味を新しいサービスや事業につなげていくという新しい挑戦は始まったばかりだ。