サルコペニアとひと続きになっているのが「ロコモティブシンドローム」と「フレイル」です。
貯筋が減るとサルコペニアが始まり、運動機能が低下するロコモティブシンドロームに突入すると転倒・骨折のリスクが上昇し、フレイルに至るともはや介護一歩手前。サルコペニアからフレイル、介護までの一連の流れのトリガー(きっかけ)となるのが「貯筋不足」なのです。
好きな時に好きな場所へ行く。そのためには
70歳を過ぎたら「貯金」より「貯筋」です。
鎌田 自分の足で歩ける。身のまわりを整えるために自分で動ける。好きなときに好きな場所に行ける。全て「筋肉」があるからこそできるのです。「気持ち」と「行動範囲」が広がるのは「筋力=貯筋」のおかげ。
もちろん貯金も必要だけど、貯筋がないことには自由に動くことができません。せっかくのお金を楽しいことに使えないのです。もったいないでしょ?
貯筋が70歳からの人生の充実度を決めるのですから、原資となるたんぱく質を十分に摂ること。「たんぱく質いっぱいの生活=たん活」を意識しましょう。
体重1キログラムあたり1グラム以上のたんぱく質を摂ることが理想とされていますが、これだと今ある筋肉をキープするので精一杯。貯筋をするなら、体重1キログラムあたり1.2グラムが目標です。
そして、たん活でせっせと摂ったたんぱく質を立派な筋肉に育てるには「運動」という刺激が必須。野球少年から空手青年、そしてイクシマッチョへと進化した友人の生島ヒロシさんのように「運動」に親しんでいない人でも、安全・簡単にできる「運動」でいいのです。
それでは生島さんにどんな「たん活」や「運動」をしているか聞いてみましょう!
野菜よりたんぱく質ファースト、
食べる順番でお手軽「たん活」
生島 ふむふむ、老後の生活を支える「貯筋」のためには、筋肉をつくるたんぱく質をたっぷり摂る「たん活」と、たんぱく質を筋肉にするための「運動」が大事ということですね。
運動大好き、ジム通いを適度に楽しんでいる僕は、好きなことをしながら「貯筋」もできていたのか!