1月のオートサロンでベールを脱いだGT-R2024年モデルの話題は、車外騒音規制(フェイズ2)をクリアした、新たな“GT-Rサウンド”と、外観のリファインがもたらす“空力性能の向上”。熱烈なR35ファンの岡本幸一郎氏が、Tスペックを公道でチェックした。
専用に仕立てられた
T-specのたたずまいはやはり印象深い
GT-R(R35型)は、2007年の登場以来ずっと存在感を発揮しつづけてきた。だが従来のままでは最新の騒音規制をクリアするのが難しく、「しばし生産の中断」が伝えられた。ところが、ちゃんと“次”の一手があった。
1月の東京オートサロンで披露された2024年モデルは、騒音規制に対応し、見た目の雰囲気がだいぶ変わった。2024年モデルの開発を主導した田村CPSは、音の問題への対応の難しさを伝えながらも、総合性能のアップに自信を見せていた。筆者はそのときから試乗を楽しみにしていた。GT-Rのステアリングを握ると、いつだって胸が躍る。
試乗車は、特別仕様車“Premium edition T-spec”。“T”は、時代を牽引するクルマであり続ける“TrendMaker”でありたいという思いと、しっかりと地面を捉えて駆動する“Traction Master”であるという考えに由来する。