まずは会話する相手の属性を見極めよう
吉原珠央 著
実践編として、会話する相手の話し言葉について、観察してみるというのはどうでしょう。
相手が頻繁に、「ありがとうございます」「うれしいです」「おかげさまで」「お忙しいところ、恐縮ですが」などという礼儀やポジティブさを感じられる言葉を使う場合もありますし、「絶対に」「本当に」「すごく」「やっぱり」「マジで」「めっちゃ」など、理論より感情面を優先するような言葉が多いことに気がつくときもあるでしょう。
前者の礼儀がしっかりしていて、ポジティブな言葉が多い相手の話し言葉を観察してみると、「自分も、同じように、感想やお礼をしっかり伝えよう」「依頼するときは自分も『恐れ入りますが』などと丁寧に伝えよう」などと思えます。
また、後者のように感情を優先したような言葉を多く発する相手の場合には、「少々、大げさに話す人だから、すべてう呑みにしないよう気をつけよう」「相手に合わせながらも、頭の中は冷静でいよう」「私も相手に合わせて、堅苦しくない言葉を使ってみよう」などと、自分がどのように振る舞い、どのような受け答えをすべきか、そのヒントを発見しやすくなるのです。
さあ、あなたの日頃の観察力を、早速、試していきましょう。