朝鮮半島で、4世紀以来、日本は領土を持っていたが、百済や新羅が成長したので、6世紀には維持できなくなった。一方、百済を通じて中国文明が盛んに輸入され、特に、仏教の伝来を通じて漢字の読み書き、美術・工芸などが広く受け入れられた。
また、中国との国交は上記の378年の使節を最後に途絶えていたが、7世紀になると隋・唐と使節の往来が再開され、特に、唐との交流を通じて、法制度の整備が行われ、中央集権的な国家体制が完成した。
英仏以上の歴史を持つ
「万世一系」の皇室
『日本書紀』の記録を真実だとすると、初代の神武天皇から数えて、現在の天皇陛下は126代目で、世代数では74世代目である。そして、その間、男系男子による継承が維持されているという。これをしばしば、「万世一系」と呼ぶ。
つまり、4世紀に成立した統一国家は、紀元前後に奈良県で成立した小国家が発展したものであって、その王者は同一家系で、男系男子で断絶することなく継承され、現在にまで至っているというのである。
「国家の歴史の長さや皇統の継続性など、外国人から見てそんな価値があるか」と思う人がいるかもしれないが、そんなことはない。
中国や北朝鮮は最近では、国家成立を5000年前と「水増し」している。さすがにこれらの国では王朝交代が頻繁だが、ヨーロッパでは、英王室は11世紀のノルマン人による征服からは女系とはいえ同一家系であること、また、フランスは10世紀から現在のブルボン家当主まで男系男子嫡系の王家があることを誇っている。