富裕層がこっそり教える 狙い目&穴場 運用術#1Photo:Kevork Djansezian/gettyimages

起業家イーロン・マスク氏が創業した米宇宙企業スペースXは、評価額が10億ドル(約1500億円)超の非上場企業「ユニコーン」の筆頭だ。実は昨今、スペースXに投資しようと日本の投資家が殺到している。特集『富裕層がこっそり教える 狙い目&穴場 運用術』(全16回)の#1では、1口100万円からでも投資できる、超有望な「巨大ユニコーン株投資」の最前線をお届けしよう。(ダイヤモンド編集部 竹田幸平)

「週刊ダイヤモンド」2023年11月11日号の第1特集を基に再編集。肩書や数値など情報は雑誌掲載時のもの。

急成長を遂げる「スペースX」に
日本の投資家が群がっている

 日本の富裕層が今、熱視線を送る投資先がある。あの起業家イーロン・マスク氏が創業した米宇宙企業、スペースXだ。

「人類の火星移住」という野望の実現に向け、巨大宇宙船やロケット開発などを手掛けるスペースX。そのすごさは下図からも見て取れるが、実は今年、このイノベーティブな世界的企業に、数百人規模の日本人投資家が押し寄せていたことをご存じだろうか。

 評価額が10億ドル(直近のドル円レート換算で約1500億円)を超える非上場企業を通称「ユニコーン」と呼ぶが、スペースXはその筆頭だ。何しろ、直近の評価額は1370億ドル(約20.6兆円)を誇り、有望株がひしめく米国の中でも断トツなのである。

 とはいえ、同社は株式を公開していない、非上場企業だ。そんな世界的ユニコーンに、通常なら日本の個人は投資できないが、2017年創業のHiJoJoパートナーズがその道を開いた。

 同社は、原則として非上場株1銘柄につき1ファンドを立ち上げ、投資家を募集する事業を展開。第1号案件として、18年に米学資ローン借り換え大手のソーシャル・ファイナンス(ソーファイ)の株式で組成して以来、これまで約30の銘柄で投資家を募ってきた。

 次ページでは、ユニコーン株投資の具体的なスキームや、今年募集されたファンドの販売結果と併せ、日本の非上場市場を巡る課題を解説。しかも最近では、最低投資金額が従来の十分の一となり、一般のビジネスパーソンでも乗り出しやすい金額となった。そんな世界を一変させるような潜在力を秘める銘柄も数多い、ユニコーン株投資の最前線をひもといていく。