ウクライナや中東で世界のシステムへの暴力的な挑戦が展開される中で、国際秩序の経済的支柱が損なわれつつあることに目をつぶるのはたやすい。ジョー・バイデン大統領の下で米国の経済政策は保護主義と環境重視の行動主義という有害な組み合わせに変化しつつある。これは経済成長の鈍化と国際摩擦を確実に引き起こす組み合わせだ。  これは重要なことだ。今から75年前の1948年、第2次世界大戦後の米国の外交政策は失敗していた。ソ連は欧州の民主主義政権を打倒。毛沢東は北京へ進軍。中東では独立したばかりのイスラエルと近隣諸国の戦闘で大規模な人道危機が生じ、戦争拡大の恐れが出ていた。