中原先生とプレゼンターたちと参加者のやりとり
第2回の読書会は、9月26日火曜日の18時から行われた。私は、リアルタイムでオンライン画面に向き合った。参加者数は前回同様。開始前に「第1回に参加したか?」という問いがあったが、「今日が初めて」という人も多かった。
「初参加の方もいらっしゃるので、もう一度、要点をプレゼンします」と中原教授がチャットに投稿し、「人事同士、人事とベンダー、事業部人事と人事の間に『共通言語』を作りたい。この本を叩き台として、各会社で実践してほしいです」というメッセージから読書会がスタートした。
最初のプレゼンターによるサマライズは、読書会のテーマである「人と組織の課題解決のための7つのステップ」のステップ4「フィードバックする」の後編。前編では、コンサルタントとクライアントの間で行われる「フィードバックミーティング」の進め方の前半(1「目的を打ち込む」、2「自己紹介する」、3「データを提示する」)について要約がなされたが、ここでは、後半(4「データを対話する」、5「解決策を対話する」、6「決める」)が取り上げられた。プレゼンター自身からは、「人材開発・組織開発において、短期の利益と長期の効果のバランスをどう取ればよいか?」という、中原教授への質問もあった。長期的な取り組みに対して現場がなかなか納得してくれないのが悩みとのこと。その質問に対し、中原教授は、「人材開発・組織開発は何をやっても賛否両論なのです」と即答。さらに、「短期」を西洋医学における解熱剤や抗ウイルス薬に、「長期」をサプリや東洋医学に例え、「取り組みが年単位の長期であることを分かってもらい、少しずつでも目に見えるかたちで成果を見せるほか、外部コンサルの手を借りるのもありです」というアドバイスを送った。
私は、プレゼン後のブレイクアウトルームをいくつか見学させてもらったが、どのルームでも白熱した意見交換が行われていた。職場はそれぞれ異なるが、人材開発・組織開発に関わっている点では皆が同じため、共有できるテーマも多い。意見を直接交わし合い、学びを深める場はとても有意義だと感じた。ブレイクアウトルームで出た「どうしたら、当事者意識を持てるか?」などの質問がチャットに投稿されると、即座に他の参加者が意見を投稿する様子も見られた。“学びの連鎖”が止まらない――読書会序盤にして、すでにそんな印象を受けた。