WORK HEROのプラットフォームには、会計士・税理士・社労士・司法書士といったプロフェッショナルが参加。またオペレーションでは「freee」や「マネーフォワード クラウド」「SmartHR」など、既存のSaaSを活用する。WORK HEROは顧客企業の「専門家への相談窓口」「SaaSの管理者」として、スタートアップの“総務部代行”のような役割を担い、経営者が事業づくりに専念できるようサポート。経理、労務、法務などの業務に関する社員の相談窓口としても機能する。

WORK HEROの提供サービスイメージ
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スタートアップ創業期の3つの課題を3つのサービスで解決

大坪氏は、アーリーフェーズのスタートアップの課題を「士業とのやり取りの煩雑さ」「SaaSの使いこなし」「バックオフィス業務の内製の難しさ」の3つに分けて説明する。

まず士業とのやり取りでは、契約する専門家のそれぞれから来る、細かい依頼や確認のメールを月2〜3通は処理する必要がある。それぞれのメールには、依頼や報告が複数含まれているが、専門用語が多く、経営者1年生の起業家にとっては分かりにくいため、確認や返信にも時間がかかる。

次のSaaSの使いこなしについては、増え続けるSaaSの管理に加えて、個々のSaaS内の機能や仕様も複雑化し、これらを組み合わせて使わなければならないことが影響している。選択肢が増えたことにより、自社の業務に合ったツールと運用フローを適切に選択できなくなっているのだ。また、多くのSaaSがCSV連携やAPI連携を打ち出しているものの、実際にはデータ型や仕様同士の相性があるため、データ加工やSaaS外で行う手作業が発生する。そのことが新たなミスも生み出しているという。

最後のバックオフィス業務の内製の難しさについては、「日々の経理・労務からストックオプション設計や調達まで」という初期スタートアップで求められるオールラウンダーな人材はそう簡単には見つからないことが大きい。また事業成長とは直接結び付かない固定費を最初期から負担することをためらうスタートアップも多い。年末や期末などの繁忙期に業務が集中するため、特定時期だけ担当者の負荷が高く、繁忙期以外は逆に業務がない、といったアンバランスさも、内製コストを引き上げる。

これらの課題を解決すべく、WORK HEROはバックオフィスの「業務フロー」「日々の運用代行」「社内外の窓口代行」をサービスとして提供する。

業務フローについては、SaaSと実運用を組み合わせ、一部作業をWORK HEROで代行する。具体的には申請や承認のリマインド、SaaSへの入力といった、バックオフィス部門が行う一連の業務をパッケージとして最適化して提供する。