Web2.0の世界になると、読むことだけでなく、書くことができるようになりました。

──「Read Write Web」とよく言っていましたよね。読むことしかできなかったのが、書くことができるようになったと。あのタイミングは我々からすると革命でした。

その「書く」というのはテキストを入力するだけでなく、サイトの裏側にコードを書けることでもあったので、そのタイミングでSNSが出てきて、SaaS(Software as a Service)的なサービスも出てきたのかなと思います。

今はWeb3.0がだいぶバズっていると思うのですが、実はその間に、Web2.5みたいな世界があります。Web3.0に行く前に、ちょっといろいろ戸惑っている部分、成長している部分があります。

Web2.0が始まったすぐ後に、スマホ、モバイルの革命がありました。Web2.0のタイミングで、Twitter、Facebook、Myspaceなどが出てきて、このときFacebookはかなり重要な展開としてモバイルシフトを実施しました。会社としてきちんとそこに投資したことはかなり大きいポイントだったと思います。

そこからWeb3.0に入る前に大手テック企業がインターネット市場を支配し始めたわけですが、そこに対してのカウンターカルチャーがWeb3.0だというのが全体の流れです。

その中でクリエイターエコノミーはどこに当てはまるのかというと、だいたいWeb2.0の始まりからクリエイターエコノミー1.0が始まっており、その最初の時代が「UGC(User Generated Content:ユーザー生成コンテンツ)」だと思っています。Twitter、Facebook、Myspaceなどが該当するのですが、いわゆる誰でもクリエイターになれる時代が始まりました。

クリエイターエコノミー3.0のきっかけは、トップスターたちのプラットフォームのスイッチング

──クリエイターエコノミーというキーワード自体は最近出てきた言葉だから最近の話のように聞こえますが、広い意味ではその頃からクリエイターエコノミーは始まっていたということですね。

そうです。そのときはまだ誰もマネタイズのことは気にしていなかったですね。とりあえず、何か出せたということに喜びを感じていました。話せない人と話せたとか。そこが革命的でしたね。

そうしたサービスの広告モデルがキックオフし始めたタイミングで、モバイルによってさらにクリエイターエコノミーが加速しました。モバイルでInstagramが出てきて、そのタイミングでインフルエンサーが登場。インフルエンサーが現われたのがクリエイターエコノミー2.0というタイミングなのかなと思います。