シュピーゲル氏によると、Snapでは「イノベーションを継続しながら投資を集中させるという適切なバランス」を見つけていく方針だ。そのため、Snapchat上で展開するオリジナルの映像コンテンツやゲームなどへの投資を取りやめる。その他にも、Snapchatとは別の独立したアプリとして提供するzenlyや音楽配信アプリ「Voisey」の終了に向けたプロセスも開始したという。

zenlyはフランス発のSNSで、2017年にSnapchatが買収した。 あるzenlyの従業員によると、少なくとも1社がSnapにzenlyの買収を持ちかけたが、交渉は破談となったようだと語る。 今後Snapはzenlyに関わる全従業員をレイオフし、日本を含むすべての市場で、zenlyのサービス提供を終了する可能性もあるという。

日本版のzenly公式Twitterアカウントは日本時間9月1日、「親会社の事業の再構築と再集中化にともない、数カ月後に提供を終了いたします」とツイートしたが、今は削除されているようだ。

米名門アクセラレーター・Y Combinatorが世代交代へ

米国の名門アクセラレーター・Y Combinator(以下、YC)が来年、世代交代を実施すると発表した。同社のプレジデントを2011年より務めてきたジェフ・ラルストン氏が退任し、元パートナーでベンチャーキャピタリストのギャリー・タン氏が後任を務める。タン氏はCEOも兼任することとなる。

タン氏は2008年、ブログプラットフォーム「Posterous」を展開するPosterousを共同創業し、YCのアクセラレータープログラムに参加。2010年からはYCでデザイナーやパートナーを務め、2015年に退任した。2012年にはPosterousをTwitterに売却している。

それと並行して、タン氏は2011年にベンチャーキャピタル(VC)のInitialized Capitalを共同創業している。暗号資産取引所「Coinbase」を運営するCoinbaseや、食品のデリバリーサービス「Instacart」を展開するInstacartなどに出資するなど、Initialized Capitalは米国の有力VCの1社だ。