スタッフは驚くと共に、「これは面白いことができる!」と確信。実際、バーチャルアナウンサー相内ユウカは大きな話題を呼び、放送直後に「WBS」がTwitterトレンドで1位を獲得。その後、「WBS」の関連コンテンツとして、YouTubeの生配信や書籍の出版、イベント出演にも広がっていった。

「モーサテのメインキャスターに集中するため、ユウカは封印中……じゃなくて、彼女は旅に出ています(笑)。でも、個人的には『マーケットとユウカの相性は、いいんじゃないか』と思っていて。幅広い人たちに経済に興味を持っていただくためにも、遠くない先、ユウカには復活してもらいたいですね」と“中の人”ではなく、“先輩アナウンサー”の相内さんはユウカへの期待を語る。ユウカの存在が、普段は経済ニュースに関心を持たない人たちに、興味のきっかけを作っていた実感があるからだ。

「モーサテは、マーケットの一歩先を読める番組として、明日のビジネスに役立つ情報をお届けしています。専門性の高い経済ニュース番組で、伝えている私たちも『難しい』と感じることはあります。でも、例えば「モーサテ塾」のコーナーでは、著名な経営者が講師となり、学生視点で解説が聞けるなど、経済が苦手な人でも楽しめます。

マーケット情報、金融政策、世界経済の動向、さまざまな株の銘柄解説など、幅広いトピックがあり、理解できない部分があっても『なんとなく、景気がこうなりそう』とか、『物価高は、どんな条件があれば、落ち着いてくるのかな』とか、感覚的にわかるようになるはずです。経済を知ることで、自分の資産を守れる面もありますから、経済ニュースが苦手な方にもモーサテを観てもらえればと思っています。

経済への感度が高い人はきっと、既にモーサテを見ているのではないかと思います。金融機関の人からはよく、『会社の寮で、モーサテが流れている』や『朝礼で、モーサテの話題が多い』と言われます。マクロ経済から個別の株銘柄と、多岐にわたる情報をお届けしているので、モーサテを観れば世界経済とマーケットの動きについて、『その日の会話に困らない』と自信を持って言えます」

「耳から」活用し、多くの情報を効率的に収集

朝5時45分〜7時5分の1時間20分で、驚くほど大量のトピックを報じるモーサテ。番組内で伝える情報だけでも膨大だが、メインキャスターとして、伝えるニュース以外にも、日々の情報チェックが欠かせないという。効率的に情報収集するため、相内さんが実践しているのは、耳からのインプット。