10月には新プロダクトのSENRI Direct OrderをリリースしたSENRI。今後はエジプト・ベトナム・フィリピンなどアフリカ・アジアの5カ国での事業展開を拡大し、2023年末をめどに計10カ国でSENRIとSENRI Direct Orderを提供していく予定だという。

今のアフリカに必要なのは、データベースの構築

冒頭のとおり、アフリカの経済状況は急速に発展し続けている。SENRI以前からアフリカで事業を続けてきた永井氏は今、何を感じているのか。

「今のアフリカは、40〜50年前の日本です。日本における小売業の歴史は、1960年にGMS(総合スーパー)、1970年にはコンビニが登場。1980年代にはコンビニが3万店舗を突破し、チェーン化とともにPOSレジの登場で商品販売情報のデータベース化が一気に進みました。今のアフリカはGMSやコンビニが登場し、POSレジが普及し始めたタイミングです。ところが、アフリカの場合は小売業者が多いこともあり、POSレジを導入しているものの、データ統合までできていない」

「要するに、POSレジの最大のメリットを享受できていないのです。SENRIは(データの集約によって)そのポジションを狙いたい。将来的にはデータ管理だけでなく、需要予測などもでできるようにしたいと考えています」(永井氏)

SENRIの将来的なサービスの構想
SENRIの将来的なサービスの構想

では、競合サービスの存在はどうだろうか。永井氏は「SENRIの競合には、アメリカやインド発の海外サービスと、ローカルで展開しているサービスの2種類がある」という。

「前者とは『きめ細かいサポート体制』で、後者には『システムの優位性』で差をつけています。ローカルの競合サービスはどんどん技術力を上げてきているので、この優位性がどこまで続くかはわかりません。我々としては今、経済成長が著しいナイジェリアで営業スタッフの採用を拡大しています。現在の優位性をさらに高めるために、現地メンバーと良いチームを作ろうとしているところです」(永井氏)

チームビルディングにおいては「各国民性の違いで頭を抱えるシーンも少なくない」と永井氏は笑いながら、こう語ってくれた。

「ひと口に『アフリカ』と言えど、国民性は180度違います。例えば、ナイジェリア人は思ったことを120%主張するのに対して、ケニア人は60%しか主張しないようなところがあります。それでも、彼らにとって『働く、イコール労働力の1つとしてカウントされる』と捉えられがちだったところを、SENRIでは新たなスキルを教える機会を増やし、自己実現につながるようにしました。そのことは、社内でとても評価されています」(永井氏)