著名人や有名企業がこぞって使うようになれば、そのコンテンツが引き金となって次の強力なユーザーを連れてくる──このサイクルが上手くハマった結果、Meetyは「著名企業のCxOや有名なベンチャーキャピタリストなどと直接繋がってカジュアル面談ができる場所」として話題を集めている。

企業からの掲載リクエストをもとに1日1社のペースで公開しているウラ凸企画も問い合わせが多く、すでに12月末まで毎日枠が埋まっている状況だという。

LayerXでは数百件のカジュアル面談が発生

中でもウラ凸企画1社目となったLayerXは松本氏や代表取締役CEOの福島良典氏を始め、早い段階から積極的にMeetyの活用を進めてきた。

LayerXで執行役員を務める石黒卓弥氏によると、もともとは会社で実施していたClubhouse配信の視聴者向けに、カジュアル面談をする際の受け口として2021年1月頃からMeetyを使い出したのだそう。それをきっかけに4月から7月までに2名の採用が実現したこともあり、今夏から社内での利用も促進し始めた。

すでに会社全体で合算すると「申し込みやマッチングともに数百件のカジュアル面談を生んでいる」状況で、Meetyをきっかけに選考プロセスに進むケースが一定数あるほか、実際に複数件の内定にもつながっている。候補者が内定後に承諾を検討するにあたり「Meetyで社内のメンバーと会話をする」こともあるなど、使い方の幅も広いという。

「(Meetyを)非常に重要なチャネルとして位置づけています。私たちはまず『LayerXやそこで働くメンバーを知っていただく』ことを念頭に置いて、活用しています。またそれが1on1(1対1での面談)になることから、いわゆるオンラインイベントとは異なる立ち位置を担っています。例えるのであればコロナ禍になる前の『オフラインイベント後の1on1のアフタートークの時間』を代替しているように感じています」

「申し込みする側の目線に立つと、今までのHRサービスが『ポテンシャルを測定したり、アピールしたりする』ツールだったのに対して、Meetyは『ポテンシャルを広げる、引き出す、背中を押すきっかけを作る』ツールだと感じています」(石黒氏)

次のトレンドは「ファンベース型」の採用

Meetyで代表取締役を務める中村拓哉氏
Meetyで代表取締役を務める中村拓哉氏

現場のメンバーが自分のためになるので、自発的にコンテンツを作る。採用サービスという観点でもう少し掘り下げると、これがMeetyと多くの既存サービスとの違いと言えるかもしれない。

「人事の方は現場の方を巻き込んだ採用をやりたいけれど、実態として全員での採用活動をできている企業はまだ少ないです。それがMeetyによって『自分のためになるからやろうかな』と現場の社員が乗ってきてくれるようになりました」