おつまみで太るメカニズム

 太る原因は主に糖質です。お酒にも含まれていますが、食べ物に含まれている量ほどではありません。ですから、お酒だけなら基本的に太らないのです。問題は、おつまみに含まれる糖質。お酒を飲むより、糖質たっぷりのおつまみを食べるほうが、ずっと太りやすいのです。

 糖質で太るメカニズムは、大量の糖質による血糖値の急上昇からスタートします。血糖値とは血液中に溶けている糖(ブドウ糖)の濃度のこと。食事で摂取した糖分は消化・吸収された後、血液にとり込まれます。空腹時の血糖値は通常70~100mg/dlくらいで、糖分を摂取すると必ずある程度上昇します。これが緩やかな上昇ならよいのですが、急激な上昇なら要注意。血糖値が高くなると、すい臓から「インスリン」という血糖値をコントロールするホルモンが分泌されます。インスリンは血液中のブドウ糖を肝臓や筋肉にとり込ませて血糖値を下げますが、同時に脂肪の合成も促します。急上昇した血糖値を下げようと大量のインスリンが分泌されれば、その分脂肪も増え、肝臓や体のあちこちに脂肪が蓄積されることになります

 とはいえ、糖質を避けて、おつまみを食べずにお酒ばかり飲めば、肝臓へ大きな負担がかかります。それよりも、糖質の少ないおつまみを選んだり、食べ方を工夫したりするほうが、賢明といえるでしょう。

「空きっ腹で飲む」はダイエットにもよくない

 空きっ腹でいきなりお酒を飲む行為は、肝臓にとって大きなダメージ。なぜかというと、空腹時はアルコールの吸収が格段に早まるからです

 摂取したアルコールの5~20%は胃で吸収し、残りの80%以上が小腸で吸収されます。この小腸はテニスコート1面ほどもある内膜を持ち、吸収力が抜群。しかし、空腹だとさらに吸収スピードが加速し、瞬く間にアルコールを吸収してしまいます。急激に吸収されたアルコールは血管を通じて猛スピードで肝臓へ。肝臓には摂取したアルコールのほとんどを分解・解毒する働きがあります。そのため、一気にアルコールが送られると肝臓はフル稼働を余儀なくされ、大きな負担となります。

 これは、おつまみに含まれる糖質も同じ。空腹だと糖の吸収も早まり、血糖値が急上昇することによって太りやすい状態に陥ります。よく、ダイエットのためと飲む前に食事を抜く人もいますが、むしろ逆効果。飲酒の前は、必ず食べておいたほうが肝臓にもダイエットにもよいのです。

 お酒を飲む前に食べるものとしておすすめなのは、アルコールの代謝に必要なたんぱく質や、糖の吸収を緩やかにする食物繊維です。また、乳製品にはアルコールの吸収を遅らせる効果があり、肝臓の負担を軽減してくれます。食事がとれないときは牛乳1杯でもいいので、お腹に入れておきましょう。