子どもの「偏食・好き嫌い」で悩む人に伝えたい、心が軽くなる“たった1つのこと”字面のせいもあり「好き嫌い=子どものワガママ」と捉える方が多いが、子どもは決してワガママで好き嫌いをしているわけでも、親を困らせようとして嫌いな食べ物を食べないわけでもない(写真はイメージです) Photo:PIXTA

「うちの子、好き嫌いが多くて……何を作っても食べてくれないので困ります」「児童の偏食に困っているのですが、どうしたらいいでしょう?」など、子どもの食事にまつわる悩みを抱えている親御さんや先生は多いのではないでしょうか。偏食の子は増加傾向にありますが、「偏食の子にどう対応すればいいのか」に関しては、あまり知られていません。そこで、「偏食とはどういうものか」「そもそも子どもの偏食は改善すべきなのか」など、山口健太さんの著書『子どもも親もラクになる 偏食の教科書』(青春出版社)から、偏食の子との向き合い方のヒントをご紹介します。

知っていますか?好き嫌いと偏食の違い

 無意識に使われている「好き嫌い」「偏食」という言葉ですが、皆さんは「偏食、好き嫌いの違いは何ですか?」と聞かれたら、どのように答えますか?

「偏食」「好き嫌い」についての定義や位置付けは大事な話なので、まず最初に確認しておきましょう。

「偏食」を広辞苑で引くと「えりごのみして食べること。食物に好き嫌いのあること」とあります。なんだか曖昧でよくわかりにくい言葉ですね。