偏食というと「あまり食べない」というイメージを持つ方が多いかもしれませんが、特定のものだけを食べすぎる偏食の子もいます。1つの食品でお腹がいっぱいになれば、結果的に他の食品は食べられなくなります。

 偏食の子は、ご飯やパンなどの炭水化物類、お菓子やジュースなど高カロリーのものを好んで食べることが多いため、よく食べる子、肥満傾向の子にも、偏食の問題が絡んでくることが多々あるのです。

 また、高カロリーのものを食べる偏食の子には、特定の問題があるのでここでお伝えしておきましょう。

 高カロリー食品は、少し食べただけで満足感が得られます。

 そのため、食べられるものが増えにくい傾向にあります。

 この偏食が続くと、食が広がるどころか、食べられる食品が減る「負のスパイラル」に陥ることも。

 このように偏食とひと言でいっても、何を偏食するかで食の広がり方は多少変わるのです。

そもそも、偏食は改善すべきもの?

 偏食の話でよく出てくるのが、

「いつか食べられるようになるから、偏食は放っておいても大丈夫」

「私も小さい頃は好き嫌いがたくさんあったけど、大人になったら食べられるようになった」

 という言葉です。

 子どもは好き嫌いがあるものだし、多少食べられるものが少なくても問題ないと思っている方もいるかもしれません。また、最近では思想や宗教の問題で「食べない選択をする」ことも大切な価値観とされています。

 しかし、私はそういった意見を踏まえても、「偏食の改善に取り組んだほうがいい」と思っています。

 これは決して、「偏食の子はダメ」と言いたいわけではありません。