途中、電費の表示を見ていると、ずっと6km/kWh台が出ていた。車重が2tを超えるBEVとしては上々だ。スタートから約100km走った友部SAでの数値は、電費が6.3km/kWh、バッテリー残量は79%、走行可能距離は380kmの表示。まったく問題なさそうだ。

ワインディングを走る
スポーティではないが楽しめた

 2023年モデルは新色の設定以外に見た目の変更はなく、足回りの変更も説明はない。だが、心なしか乗り心地がよくなっているような印象を受けた。

VW・ID.4プロインパネ内外装には変更はなく、室内は上質で広々とした印象。操作系はドライバー正面の小型メータークラスターと中央の12インチタッチスクリーンに集約され、乗り心地はしっかりとした印象

 さらに進むと、福島の帰還困難区域を通過する。年々エリアが減少しているとはいえ、放射線量の表示を目にすると、まだ震災の影響が残っていることを感じる。

 いわきで一般道に下りて、クルマで川を渡ることのできることで知られる内郷白水町へ。地上高が確保されているおかげで段差や凸凹も臆せずに進んでいけた。出発からの距離は約200km。バッテリー残量は52%、電費は5.6km/kWh、走行可能距離は236kmと表示されていた。

 そこからしばしワインディングを走る。ID.4はとくにスポーティさはうたっていない。とはいえVWである。後輪駆動でサスペンションも引き締まっているので、けっこう楽しめた。