︎「差別がなくなっては困る人たちと戦ってきた」
杉田水脈衆院議員(10月27日)
失言する政治家として、ここ数年名前が挙がらないことがない杉田水脈議員。2022年末には総務政務官に就任したことへの批判が止まらず、辞表を提出していた。
その後しばらく名前を聞かなかったものの、今年後半から自身のYouTubeチャンネルで立て続けに4本のショート動画を更新し、その度に問題視する声が上がった。
発端は9月に札幌法務局から、10月には大阪の法務局から人権侵害の認定を受けたことで、杉田氏は動画の中でこれらに反論を行った。
「杉田水脈は差別主義者か」というタイトルの動画では、「私はアイヌや在日の方々に対する差別はあってはならないと思っています。LGBTや女性に対する差別も当然です」とした上で、「しかし、逆差別、エセ、そしてそれに伴う利権。差別を利用して日本を貶める人たちがいます」と続け、「差別がなくなっては困る人たちと戦ってきました」と述べた。
差別を受けてきたマイノリティが「利権」「逆差別」といった言葉を浴びせられ、差別の存在を訴えること自体を困難にされてきた過去から、何も学んでいないような発言だ。
法務局が人権侵害認定したのは、杉田氏が2016年のネット上に書き込んだ「チマチョゴリやアイヌの民族衣装のコスプレおばさんまで登場。完全に品格に問題があります」といった文章だ。こういった表現が、なぜ「差別がなくなっては困る人たち」との戦いなのか。杉田氏が説明することはあるのだろうか。
「支援者がウィシュマさんに淡い期待抱かせた」
梅村みずほ参議院議員(5月12日)
入管難民法改正案の審議で、日本維新の会の梅村みずほ議員の発言に、議場が一時騒然。報道されると市民からの抗議も殺到した。
2021年に名古屋入管で亡くなったスリランカ人女性、ウィシュマ・サンダマリさん(当時33)について、梅村氏は「資料と映像を総合的に見ると、よかれと思った支援者の一言が、ウィシュマさんに『病気になれば仮釈放してもらえる』という淡い期待を抱かせ、医師から詐病の可能性を指摘される状況へつながった恐れも否定できない」と述べた。