幼少期からずっと母親の口癖を聞いていたCさんは、そうした母親の衝動買いに反発していましたが、無意識のうちでは「お金持ちは偉い」「お金で幸せが買える」「お金で人生の全てが決まる」といった価値観が作り上げられていきました。
そのうちCさんは、母親に反発していたにもかかわらず、嫌なことがあるたびに買い物でストレス発散をするようになりました。
そして母親と同じように、収入以上の買い物をしてカードローンの残高が膨らんでいったのです。
一方、貧乏だった子ども時代の反動で、浪費につながるケースもあります。
自分自身が苦しんだ経験から、「子どもには貧乏な思いをさせたくない」といった親心を持ち、何かと高級品にこだわってしまうのです。
こうした口癖も、「お金にはパワーがある」という価値観につながっていくでしょう。
(4)お金は人がくれるもの、お金は人に貢ぐもの
・私のことが好きなら、お金ちょうだい
・ちょっとお金貸してくれない?
・お前はどうしようもない子だ!
この口癖は、精神的にも経済的にも破綻につながりやすいので、要注意です。子どもの前では絶対に言ってはいけません。
この口癖の背景には、次のような体験があったと考えられます。
・愛情の代わりにお金をもらう習慣があった
・経済的に自立したくない、自分は稼げない
・自分の価値を否定されて育った
また、その子どもは「お金は愛情の印」「お金は人がくれるもの」「私はお金を持つ価値がない」などの価値観を作り出します。
その結果、経済的に依存したり、お金で人を操ろうとしたり、経済的に余裕がないのに、人にお金を貢いでしまったりします。
ここまでにご紹介したよくある具体例を表にまとめました。
心当たりがないか、チェックしてみてください。